あなたにも聞こえませんか!?鈴の音が。

本来ならば、こんなことは組上げる時に解決しておかなければならなかったことなのです。と言うのは、私のサムライはいまだにSTDピストンで稼動しています。つまりシリンダーもそれなりにくたびれておりまして、走っていてもエンジンからチリチリと激しく鈴が鳴るような音がしています。三年前の組上げているときに、オーバーサイズを入れていればこんなけたたましい音がするエンジンにならなかったのだろうと少し後悔なんかもしています。まぁ、あのころは動かすことに夢中であったために、エンジンの程度なんかそれほど気にしていなかったのが本当のところです。こうやって日々乗っているうちに、今までさほど気にしていなかったこの鈴の音がすごく気になり始めました。より程度の良い整備されたバイクにしたいと願望が沸いてきたからです。まずはこの音の原因を確認するためにシリンダーを外すことにしました。

さくっとシリンダーとピストンを外します。
シリンダーを外すためにはタンクが干渉してしまうので、タンクを固定してある3本のボルトを外してタンクを持ち上げた状態で作業します。サムライはタンクがエンジン上でフレームをまたぐように連結されていて外すのがとても面倒なので、このようにして作業しています。ここまでの作業時間は15分ほどです。
シリンダーです。
排気側のスカート部にうっすらと縦傷があります。指で触っても凹凸は感じない程度です。かるくペーパーで修正すれば問題なさそうです。シミのように見えるのは錆びていた部分です。こういうのも良くないのだろうなぁ。


掃気側です。こちらは目だった傷はありませんが、テカテカな状態です。磨り減っている証拠です。こちらにも錆びの痕跡があります。
ピストンにもシリンダー同様に縦傷がありました。代えもありませんので修正して使います。その代わりリングは新品に換える予定です。

ここで重大問題が発覚! ピストンが上死点あたりのシリンダー内壁にリングの当たった輪がくっきりとありました。指で触るとわずかに盛り上がっています。これは私の推測ですが、スカスカなシリンダーをピストンが首を振った状態で動いていたために、このような跡がついてしまったのではないかと・・・



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